アラフォーゲイの子育て奮闘記

代理母出産で子供を授かったゲイ男子の育児日記

新しい希望に忍び寄る影③

姉の余命宣告についてはこちらをご覧ください。

昨年8月中旬から約1ヶ月ほど住み込みで子育てを手伝ってくれた姉。その後も、月に何度かうちに立ち寄っては、息子の世話をしてくれていました。

 

ある時、分厚い参考書を抱えてうちにやってきたので、何を勉強しているのか聞いてみたところ、「私今の仕事で税理士の仕事に興味が出てきたから国家試験受けようと思うの」と楽しそうに答えたのです。

 

数年前にナースプラクティショナーの夢を諦めさせてしまったという負い目を感じていた自分によって、姉が新たな目標を見つけてくれたことが本当に嬉しくて、その時少しだけ罪悪感が薄れたのを覚えています。これで姉が更に生き生きとしてくる、そう信じて疑いませんでした。

 

同じ頃、姉は新型コロナワクチン接種をしていました。1回目の接種後から体調を崩してしまい、それが2ヶ月、3ヶ月と続いていました。うちに来ても疲労感でソファの上に横たわることが多くなっていましたが、姉はそれをワクチン接種の副反応だと考えて、2回目の接種を躊躇していました。

 

いくら副反応に個人差があるとはいえ、数ヶ月も体調が崩れることがあるのか?そんな疑問を持ってはいましたが、癌の定期検診結果では大きな変化がないと姉が話していたので、たまたまワクチンと相性が悪かったのだろうと考えるようになりました。

 

↑昨年末の箱根旅行ではまだまだ元気だった姉(右端)

 

そして年が明け、姉は3回目のワクチン接種を終え、相変わらず体調が優れない日々が続いている4月のある日、自分が海外出張で家を空けることになったのです。<続く>