アラフォーゲイの子育て奮闘記

代理母出産で子供を授かったゲイ男子の育児日記

トラディショナルサロガシー(後編)

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ベイビーM事件のようなリスクがあるなら、誰しもジェステイショナル・サロガシー(代理母卵子ドナーが別人となるサロガシー)を選びそうですが、トラディショナル・サロガシーにもいくつかメリットはあり、それを選ぶIPは一部存在するようです。

例えば、ジャステイショナル・サロガシーでは卵子ドナーと代理母を見つけた上で、それぞれ別の契約書を交わすことになりますので、手間がかかります。また、体外受精をすることになるので、生殖補助医療としては複雑で、卵子ドナーにも代理母にも負担がかかってきます。一方で、トラディショナル・サロガシーであれば、代理母を探すだけですし、人工授精と言う比較的負担の少ない生殖補助医療で済みます。費用負担もそれだけ抑えることができます。

実際には、トラディショナル・サロガシーを母親の権利の観点から非合法化している州が多く、また合法であったとしても、ジャステイショナル・サロガシー以上に複雑な契約となるため、経験豊富なサロガシー弁護士を雇う必要が出てきます。こういった理由から、ほとんどのサロガシーエージェントはトラディショナル・サロガシーを斡旋していませんし、みなさんがトラディショナル・サロガシーをやることもないと思います。

ただ、ジャステイショナル・サロガシーが主流になった背景、また、サロガシーに伴う法的リスクや複雑性を理解するために、トラディショナル・サロガシーについて知っておくことは決して無駄なことではありません。