アラフォーゲイの子育て奮闘記

シングルファザーの海外子育て備忘録

子供に出自を知る権利を残す際の留意点

親を心配する人のイラスト(男性)

生殖医療補助法案が臨時国会に提出され、子供の出自を知る権利が議論されていますね。子供には生物学的な親の存在を知ってほしくないという親もいれば、子供の福祉のためにも本人が知る機会を残し方おきたいと言う親もいるでしょう。

自分は後者です。ゲイペアレントなので、どのみち出自の話題は避けて通れないですし、その時子供が生物学的な母親や生みの親を知りたいと言ったら、それをきちんと話せるようにしておきたいんです。

ただ、子供に「知る」権利があるのと同様に、卵子ドナーや代理母にも「知られない」権利があります。特に卵子ドナーは、自分がこれまで見てきた限り匿名を希望する人が大多数で、その場合、いくら子供が望んでも、本人の個人情報が開示されることはありません。

例えば自分の場合、ドナーと1度だけスカイプで話をしたことはありますが、知っているのは彼女のファーストネームだけで、それ以外の個人情報は教えてもらっていません。卵子提供契約の中に個人情報開示請求についての文言を入れてもらっていて、将来子供が18歳になった時に、IVFクリニックやドナーエージェントに個人情報を請求できるようになっています。(ただし、その時にドナーが開示を拒否した場合には、個人情報保護の観点から各機関とも情報開示ができなくなってしまうので、残念ながら確約はされていません。)

自分と同じように子供に出自を知る権利を残したいと希望するIPは、卵子ドナーがオープン(個人情報開示に同意)またはセミ・オープン(条件付き開示)であるかを確認しておく必要があります。たまに「サロカツさんはどんな基準で卵子ドナーを選んだんですか?」と質問されるんですが、人種や年齢、既往歴という一般的にIPが気にしそうな項目ではなく、オープンかどうかが最優先事項のひとつでした。

でも先に書いたように、オープンドナーは少数派なので、その分ドナー探しに時間がかかってしまったというデメリットもありますが、将来の子供の福祉を考えると、ここは譲れない条件だったんですよね。IPそれぞれに考え方があると思いますが、何かの参考になれば幸いです。