アラフォーゲイの子育て奮闘記

代理母出産で子供を授かったゲイ男子の育児日記

サロ活登場人物〜卵子ドナー

立っている西洋人のイラスト(女性)

 

代理母と違って、卵子ドナーは色々な方法で探せます。サロガシーエージェントが卵子ドナーのマッチングも面倒見てくれる場合もありますし、IVFクリニックが自前の登録ドナーを抱えている場合もあります。エージェントやクリニックが卵子ドナーマッチングを行っていない場合、もしくは行っているけど適当なドナーを見つけられなかった場合には、卵子バンクに登録して自分に合った卵子提供者を探すことになります。

 

卵子ドナープロフィールには、本人の写真や身体的特徴、学歴、既往症、家庭環境、卵子提供志望理由などが細かく書かれいます。プロフィール上の情報は可能な限り裏付けが取られていますが、虚偽の申告が全て発見できるわけではないので、エージェントや卵子バンクの免責事項となっています。これについては、精子バンクでも同じことが言えるでしょう。

 

自分が見てきた限りアジア人のドナーは極めて少なく、全体の5%未満だったと思います。アメリカの人口におけるアジア人の比率がそもそも5%位ですから、妥当な数字なのかもしれません。エージェントは卵子バンクによって基準は若干異なりますが、一般的に卵子ドナーは34歳以下、且つ過去の卵子提供経験が6回未満の女性に限られています。これはASRM(全米生殖医学会)のガイドラインに沿ったものです。

 

補償金の額に幅があるという意味でも、卵子ドナーは代理母と大きく異なります。これは需給バランスを反映したもので、容姿端麗で高学歴なドナーほど高くなる傾向があります。例えば、自分の利用したエージェントだと、下限は$2,000から上限は$50,000までと25倍の差がありました。エージェントを利用した場合には、ドナーの補償金にマッチング手数料が加算されます。

 

ドナー選びをする時に、人種や身体的特徴を気にする方が多いのではないかと思うのですが、自分は子供の「出自を知る権利」のことを考えて、非匿名のドナーであることを最優先事項にしました。その後、育った家庭環境や既往症・遺伝子疾患の有無を確認しました。同じ遺伝子の兄弟姉妹を作ってあげたいと考えているIPは、1度の採卵では十分な卵子が確保できないかもしれないので、複数回実施することを想定して、過去の卵子提供回数も確認する必要があるかもしれません(既に4回提供しているドナーだと、次回が最後になってしまうから)。

 

代理母探しほどは時間がかからないものの、将来の子供の生物学的な母親となる人を選ぶわけですから、IPはみなさん慎重になるかと思います。自分も1年近くかけてようやく理想のドナーと巡り合い、スカイプで顔合わせをした後、「この女性に自分の子供の生物学的な母親になってほしい」と確信し、エージェントにその旨伝えました。

 

ただそれで終わりではないんですよね。正式なマッチングが完了するまでに、精子卵子の提供者両方が同じ遺伝子検査を受ける必要があります。もし二人が同じ遺伝子疾患のキャリアであった場合には、マッチングできないと判断される可能性もあるわけです。何も問題なければ、卵子提供の契約を交わして、排卵をコントロールしながら卵巣刺激に入っていきます。担当するのは(採精や胚移植をするのと)同じIVFクリニックです。

 

卵子ドナーが匿名の場合には、採卵が終わるとそれで関係が終わりますが、非匿名の場合には、代理母同様、子供が産まれてからも交流が続く可能性があります。