アラフォーゲイの子育て奮闘記

代理母出産で子供を授かったゲイ男子の育児日記

不妊治療という言葉に違和感を覚えるのは自分だけ?

1歳の息子を連れて海外移住したワンオペシングルファザーのサロカツです🙇🏻‍♂️

 

アメリカで代理出産に挑戦していた時に体外受精をしたんですが、治療をしてくれる医療機関のことは、通常IVFクリニックとかART(Assisted Reproductive Technology=生殖補助医療技術)クリニックと呼ばれていました。

 

日本でも稀にARTという言葉を目にしますが、「不妊治療」という呼び方が主流ではないでしょうか。自分はこれにすごく違和感を感じるんですよね。

 

不妊治療」と言われると、妊娠できない・しにくいことは悪いこと(=治療しなければいけないもの)というマイナスのイメージが先行して、ただでさえ身体的にも精神的にも辛い治療を、より後ろ向きなものにしてしまう感じがします。確かに妊娠を望んでいる人にとっては、治療しなければいけないものなのかもしれませんが、じゃあ妊娠できなかったからといって、当人に欠陥がある訳ではないですよね。

 

「生殖補助医療」もやっていることは同じかもしれませんが、そこにネガティブなジャッジメントはなくて、自分はむしろ「(高度な医療技術を駆使して)妊娠するんだ」「子供を授かるんだ」というより前向きなイメージがあります。補助(Assisted)という言葉が入ることによって、「誰かが応援してくれている」「ひとりじゃないんだ」というニュアンスも感じますし、仮にうまくいかなかったとしても、それは技術が足りなかったからであって自分のせいではないんだと、気持ち的に楽になれる気がします。

 

美容整形と比べるなと言われてしまうかもしれませんが、「貧乳治療」より「豊胸手術」の方が、「ブタ鼻修正」より「鼻尖形成」の方がポジティブに聞こえますよね。不必要な治療や、画一的な美の固定観念の助長につながるという弊害もあるので、諸手を挙げて奨励している訳ではありませんが、自己肯定感が上がって、患者が精神的により豊かな人生を送れるのであれば、否定はしません。(ただ、美容整形よりも心療内科的な治療を受けた方が良いのではと思うケースがあるのも確かです。)

 

不妊治療」に関しては、2022年4月から保険適用が開始されて、より多くの人に門戸が開かれました。それ自体は喜ばしいことですが、患者がより前向きに治療を受けられるよう、呼び方も含めて、世間の考え方が変わると良いなと願っています。