アラフォーゲイの子育て奮闘記

代理母出産で子供を授かったゲイ男子の育児日記

余命宣告③

姉は余命宣告をされてから眠りに落ちてしまったので、その間、入院中必要なものを病院内のコンビニで買い揃えたり、姉の荷物から保険証を探して病院の人に見せたりと、バタバタしていました。

 

30分位すると姉が目を覚ましました。ちょうど夕食も運ばれてきたのですが、姉がヨーグルトと漬物が食べたいというので、再度コンビニへ買い物してきました。姉にはもう自力で食べる力は残っておらず、自分が普段息子に離乳食を与えるように、姉にも食事を食べさせました。

 

離乳食で得たスキルがこんなところで活用できるというのは複雑な気持ちでした。息子には未来があるけど、姉にはもうない。そんなことを考えながらひとくち、そしてまたひとくちと姉に食事を与えました。

 

この時食べたのはお粥と味噌汁数口。きゅうりの浅漬け1枚、小松菜の煮物数口。飲み込む力も弱っているのか、小松菜は長い間噛んでいました。この間もずっと受付にいる母と会社にいる妹にLINE動画で実況中継していました。母は食事を食べている姉を見て「思ったより元気じゃない」なんて言っていましたが、自分にはとてもそう思えませんでした。

 

「本当にあと数週間生きられるのか?」そんな疑問が脳裏をよぎり、姉に誰か会いたい人がいるか聞いてみました。すると、アメリカ留学時代の親友で、現在同じ会社に勤めているTちゃんに会いたいと言いました。その他の人は心配させちゃうから呼ばないでほしいとも付け加えました。

 

すぐにTちゃんに電話して事情を説明しました。Tちゃんもショックを受けているのが電話越しでも伝わってきます。翌日は平日で仕事がありましたが、Tちゃんは面会時間が始まる14時に病院に来てくれることを快諾してくれました。<続く>